ああ酷い「城の中のイギリス人」(A・マンディアルグ)
劇薬小説というものがある。どう考えてもとんでもなく読んでいても汗腺が開き口の中は渇き目は充血、耳鳴りは止まらず、悪寒が止まらず、なんど読むのをやめようかと思う・・・いわゆる非人間的な小説である。血は流れ、筋肉は裂け、液体は浸潤する。皮膚は裂け、精神の異常が起き、眩暈は恒常的になる。まあ一般的に誰も読まないやつだ。
これNAVERまとめには厳選7作で紹介されているが
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作品をあげてみると
J・ケッチャム『隣の家の少女』
野坂昭如『骨餓身峠死人蔓』
友成純一『獣儀式』
ドノソ『夜のみだらな鳥』
ルース・レンデル『ロウフィールド館の惨劇』
小川勝己『彼岸の奴隷』
A・ロウフィールド『城の中のイギリス人』
以上7作。ドノソとルース・レンデル以外読んでいるよ、俺。。。。
これ以外あげるとするなら
筒井康隆『問題外科』
式貴士『カンタン刑』
豊田正義『消された家族』
花村萬月『笑い山崎』
綾辻行人『殺人鬼』
あたりかしらん。これ、どれも読んでも酷く(まあみなさん読まないだろうけど)読まないことをおすすめします(お墨付き)。
で、今回読んだのは
A・マンディアルグ『城の中のイギリス人』
であったりする。
いやぁ、ひどい。まずこの本は「ポルノ」である。そしてSMである。しかもSMなのに愛はない。その点で延々と被虐の日々である。つまり、とんでもない性癖の方がとんでもない性癖を披露するとんでもない性癖の人のための本である(もう読む気なくすでしょ)。
訳は澁澤龍彦。まあこれだけでもどんな本かはわかると思うんだけど。。。
ここで中身を紹介してもよいのだけど、それでは通報されるかもしれないので自重自重。読みたくなった人は是非買って読んでみましょう。たぶん図書館にはないと思うから(あったらあったで問題だと思う)。
ちなみにこれはホラーではない。敢えてジャンルを言うなら嗜虐小説である(ちなみに上記のほかの作品もホラーかと聞かれるとうーんって思う)。このジャンルの嗜好者は・・・
雨ニモマケテ
風ニモマケテ
貧弱ナカラダヲモチ
欲バカリデ
イツモウスワラヒヲウカベ
血ドバノトキハ涙ヲナガシ
キワドイシーンハクククトワラヒ
ミナニヘンシツシャトヨバレ
ホメラレモセズ(当タリ前)
ウットオシガラレ
サウイフモノニ
ワタシハナッテル
- 作者: アンドレ・ピエール・ドマンディアルグ,Andr´e Pieyre de Mandiargues,澁澤龍彦
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2009/03
- メディア: 単行本
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