本を讀んだよ
僕は翻訳物が苦手である。 いや海外にもいい作品がある。それは当たり前で、たぶん確率論的には海外のがいいものは多いだろう。その点で翻訳物を読まないというのはほんとは勿体ない話しである。 でもねえ。 どうも苦手なんだよ。読んでいても文章がまだるっ…
九月某日 晴 電車の中で謎の会話。 「覚せい剤ってのはそんなに悪いものなのかね」 「そりゃー悪いよ、法律で禁止されているし」 「でもさ、誰が酷い目になるってわけでもないし」 「それを言ったら売春だってそうじゃないか。あっちは気持ち良くなるんだぜ…
「いい年なんだから」 この言葉でちょっと損している気がしませんか。 なんか年とるとあれやったら恥ずかしい、これやっちゃいけないってなるんだけど、ホントはそんなの関係ないんじゃないのとも最近思うんですよ。 逆に何歳でも好きなことやっていられる人…
いろいろと困難を乗り越えるからこそ子供は成長するんです。 と言うのが僕の感想。 あまり親や周りの大人がレールを引いてあげると良くないかなと。それよりは困難を失敗してもいいから「自分」で立ち向かうといいのかなと思います。大人はあくまで「ほんと…
最近地震が凄い。 この間も生徒を教えていたらゴゴゴゴゴ。なんだこれーって思っているとだだだだ。すわ、天変地異か。 ああこのまま地震が起きて全ての建物が倒壊するのか 地割れが起きてそこにはまり込んでしまうのか 動物たちは狂気をなしてその波に飲み…
ドイツミステリというものがある。半可通(あまり知らないくせに)の僕があえてドイツミステリの特徴を言えば 夾雑物がない なんてことが言えるのかなと思う。犯罪に対し、ストレートに受け入れる。それ以外の「装飾物」を伴わない。あくまでも「事件」だけ…
本格ミステリ好きに贈る。 まあ、僕の親しい本好きの方でも「本格ミステリ」好きってのはほんと少ない。もともと少ないパイだから当たり前なんだけどね。 海外ミステリ好きの方はけっこう多いし「ミステリ」好きの方も多い。 でも 本格ミステリ好きは少ない…
東京っていっても西東京と東東京はけっこう違うような気がする。 僕は生まれも育ちも東東京(しかも浅草は吉原という見事な環境の悪さ)。ここらへんは所謂「東京人」ってよりは「江戸っ子」なラインではないかと思っている。 ちなみに江戸っ子の認定は 三代…
『たけくらべ』樋口一葉 川上未映子訳 悪くない、のである。 もともと僕はうねうねする文体に弱い。うねうね文を読むとなんだかあやしゅうこそものぐるほしき気がしてああ、これはいいなあ、読む麻薬だなぁ、いってしまうなぁとおもいくけけけけとなる。 そ…
マニアは奥が深いんです。 例えば鉄道マニアだと電車見てはふーと言っているような状況をイメージするかもしれませんが、実態は多ジャンル。乗り鉄は乗るのが好き、撮り鉄は写真を撮るためのマニアであまり列車に乗らない、時刻表鉄はとにかく常日頃から時刻…
降車駅近くで読み終わりそうだとホームでとりあえずラストまで読む。 あと50ページで家についた場合は翌朝もっていくと確実に読み終わってしまうので家で最後まで読む。 表紙は見られないように読書カバーをする。とくに講談社の場合は「あら、あの人あん…
貧乏暇なし・・・的を射た言葉だな。いやほんと。根が貧乏症なんでどうもケチケチすることも多いです。 でもホントはそんなケチケチしなくても「大きなお金」を使うときにしっかり考えればいいだけなんだけどね。山田先生も言っているようにお金が溜まらない…
二分法は結構穿ったときもあるんだけど・・・ 男性作家は左脳で、女性作家は右脳な感じがしませんか? 例えばミステリでいうところの圧倒的なパズラーは男性作家が多い。女性作家と言われると海外ならクリスティがいるけど日本はちょっと思いつかない。現在…
怖い物みたさっていう面で一番怖いのはノンフィクションだと思います。なにー、こんなこと実際にあるんだって思うとそれだけでもやもやもやもや。ああ僕はまだ「まし」な世の中にいるなぁと思ったりして。 ノンフィクションというと新潮文庫の独壇場。正直ど…
昨今の男子が草食系だとお嘆きの貴兄に送る。 夏目漱石『三四郎』 ああ、もじもじもじもじ。 そもそも発端からしてもじもじだ。三四郎は田舎から東京の大学に上京するのだが列車の関係で相席の女性(きっと小股の切れ上がったいい女だよ)と旅館で一晩を共に…
ミステリ読みの皆さんに質問。 ミステリってハズレ多くありません? 良くこんな文章で小説書くなとか 良くこんな最後までダルなラインで小説書くなとか 良くこんな陳腐な会話で小説書くなとか 良くこんな内容のないラストだけの本で小説書くなとか 良くこん…
これは奇書だわ。 『カエルの楽園』百田尚樹 いや笑った笑った。いろんなとこでツッコミどこ満載なんだけど何がいいって百田がこれでもかこれでもかと私憤満載で書いているのがいい。現代の警鐘とか未来の予言とか右とか左とかどうでもいいんだけどまずこの…
なんの栄養もないような食べ物が好きだ。 寒天とか蕨餅。あるいは杏仁豆腐。野菜なら茄子のあのふよふよ感。コンニャクのあの主張のなさも好き。 ビタミンCがー、カロチンがー、アミノ酸がーと言っている横で小さくなりながら「僕らは何も栄養なんかないん…
名前で損をしているってありません? 大学だとやたら長い名前はFランの感じがするなぁ。 一番は東京農工大。なんか土の匂いが。国立なんだけど。あとは東京工業大もそんな感じがしてやまない。あとはどこだろ。京都工芸繊維大学。これも国立なんだよな。 芸…
・読者への挑戦があるとテンションが上がる ・好きな名探偵がいる ・ついつい本文で時間が書いてあるとメモしてしまう ・部屋の見取り図は欠かせないと思っている ・同様に人物紹介ページも欠かせないと思っている ・結論の直前では一回、本を閉じて自分でも…
この本凄いんだけどあまりみなさん読んでくれないなぁって本は有りませんか。 いや凄いんだよとにかく惹きこまれるんだよもうくらくらするんだよそのままくけけけけけって成るんだよって感じなのに周りにはまず人気のない本。 ましてや作者を言っても誰それ…
静かな物語です。 これは凄いなぁ。僕は熱狂的な物語も好きだが(物語の温度ってのはあると思う)、その一方で静かに語る物語も好きだ。 まず、全てが断片として語られそしてその断片のそれぞれに無駄がない。この物語には夾雑物がないからこそ純粋な結晶が…